ご飯・麺

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山菜ピビムパッ (산채 비빔밥)

全羅道(チョルラド)のお寺から生まれたピビムパッで、精進料理ではニンニク、ネギ、ニラなどの香味野菜を使わず、素材の持ち味を最大限に活かした体に良い一皿です。江原道(カンウォンド)の特に南部に位置する平昌(ピョンチャン)群は、約7割が高原地帯で様々な山菜が採れるため、秋のピビムパッとして食べられるようになりました。色々なきのこ類も入れると、山菜との組み合わせが絶妙です。日本で同様のピビムパッを作ろうとすると、山菜を手に入れるのが難しいです。

キムチ炊き込みご飯 (김치밥)

キムチ炊き込みご飯は、20世紀にキムジャンが活発に行われるようになって、作られるようになりました。穀倉地帯が広がり、食文化の豊かな黄海道(ファンヘド)の郷土料理ですが、全国的に良く食べられています。炊き込みご飯に使うキムチは、ムグンジという酸味の強くなった熟成したものを使います。加熱により酸味が旨味に変わって、味わい深い美味しさになります。どの家庭にも白菜キムチが常備されているので、手軽に作れる点が魅力です。

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栄養飯 (영양밥)

高麗人参、なつめ、栗、松の実などを入れて炊いたご飯で、栄養化が高く、薬効の強い食材を豊富に使っています。昔は大事なお客さまや目上の人のために作った特別食でした。石の釜でご飯を炊くとまんべんなく熱が通るので、ご飯の味が良く、保温性に優れているので、簡単に冷めることがありません。石釜を使うことも、特別な人への配慮だったのです。料理名に栄養(ヨンヤン)がついている場合、その料理の健康性を意識して強調しています。

刺身丼  (회덮밥)

慶尚道(キョンサンド)では、ユッケを花のようにあしらった晋州ピビムパッがとりわけ有名ですが、刺身丼も慶尚道で親しまれています。フェトッパッ(刺身丼)は白身魚が中心にのっていますが、慶尚道ではホヤが有名で他の地域ではなかなか味わえません。酢コチュジャンを混ぜると、爽やかな辛味が後をひきます。また、済州島には、石焼きのあわびのピビムパッや、ウニピビムパッなどもあり、贅沢なひとときを過ごせます。

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キンパ  (海苔巻き)

1960年代から食べ始められるようになったキムパッは、五色の具材を使い、色鮮やか。学校遠足のときのお弁当の定番であり、ほぼ全員がキムパッを持参。家庭によって味が違うため、みなで交換しながら食べ合います。韓国には専門店があり、低価格で購入できるため、買い求める人が後を絶ちません。王道の具材は卵焼き、にんじん、ほうれん草、ハム、ごぼう、カニカマなどですが、若い世代向けのフュージョンキムパッも登場し、バラエティに富んでいます。

五穀飯  (오곡밥)

旧暦1月15日はテボルムといって一年で最初の満月の日を祝い、その年の無病息災と豊作の願いを込めておこなう行事です。この日の前日に、もち米をベースにして、もちキビ、あずき、もち粟、豆、なつめを混ぜご飯を炊きます。これを五穀飯(オゴクパッ)と言います。前年の夏に乾燥させた乾燥野菜ナムルを9種類作り、焼きのり、キムチと一緒に食べます。この日の特別食は、上元節食(サンウォンチョルシク)といい、五穀飯以外にも薬食などがあります。

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チャンクッパッ (장국밥)

チャンクッパッは、牛肉がベースとなったスープご飯のこと。その昔、宮中では大行事や宴会の時に音楽、踊り、歌などを披露する人たちを集めて開催していたので、彼らをねぎらうために、一つの器に盛りつけ、みなが分けあうことができる便利な料理でした。特別な行事のときは牛を屠殺したため、普段牛肉料理を口にできないものたちにとって、ごちそうでもありました。宮中のあった京畿道から生まれたチャンクッパッは、のちに全国に広がりました。

クッパ (국밥)

クッパッはスープのクッとご飯のパッが合わさった言葉。日本人の間でもクッパッという呼び名が浸透しました。韓国人はスープの中にご飯を入れて食べる方法を好んでいます。お店では、クッパッという名前がついていても、スープとご飯が別々にでることもあります。一般的なクッパは牛を使ったもの。二日酔いざましの朝食として食べられることが多いです。また全羅北道(チョルラプクド)の全州(チョンジュ)では豆もやしのクッパッが、釜山では豚肉のクッパッが郷土料理として有名です。

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マックッス (막국수)

日本の蕎麦は、麺つゆで食べますが、韓国の場合はスープなしのピビム麺、熱いスープを入れた温麺、冷たいスープの冷麺など、食べ方が豊富です。醤油味、コチュジャン味、キムチ味、塩味など様々です。そばが良く採れる江原道(カンウォンド)は、そばが郷土料理としてあげられます。珍しいところでは、でんぷんを加熱してゼリー状に固めたムッを、和え物やスープに入れて食べます。そばピビム麺のマックッスは、辛味のきいたコチュジャンたれを良く混ぜて食べますが、たっぷり入った野菜のお陰で、味がまろやかです。

コンクッス (콩국수)

コンクッスは、豆乳スープの麺料理。さっぱりとして香ばしい味で栄養価が高く、暑さに疲れやすい夏に好んでよく食べられています。韓国の食堂では、夏限定でコンクッスを出すお店も多く、夏メニューの定番。大豆ベースの豆乳の他には黒豆を使ったものや、ゴマ入りもあります。コンクッスの食べ方は、まずは白いままで食して豆乳本来の味を楽しんでください。途中から白菜キムチを投入すると、複雑な旨味が加わわり、二種類の味わいが堪能できます。

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温麺 (국수장국)

温麺(クッスジャンクク)は、別名チャンチクッスともいい、牛肉の旨味がきいたスープが特徴です。昔は主に誕生日や宴会の日に客を接待するための食べ物で、誕生日に麺を食べれば長生きし、結婚式の日に食べれば、新郎新婦の結縁が長続きすると信じられました。チャンチは「お祝い」の意味があるのですが、適齢期にもかかわらず、まだ結婚していない人に対して「いつチャンチクッスを食べさせてくれるの?」という表現があります。

ジャジャン麺  (짜장면)

1883年仁川(インチョン)の開港により、中国人労働者の往来が激しくなり、中華料理のジャージャー麺が韓国に伝わりました。この味を元に韓国風の ジャジャン麺が「共和春」によって開発され、段々と全国に広がり、今や国民食となりました。食堂や出前が一般的で、学校や職場で注文して大勢で楽しむ光景も良く見られます。ジャジャン麺は甘辛い味噌ダレとコシのある麺をよく絡ませていただきます。必ず添えてあるのが、たくあんと生のたまねぎで、ジャジャン麺に良く合います。

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あさりカルクッス (조개 칼국수)

1670年頃に出た料理書「飲食知味方」小麦粉で麺を作る方法が掲載されています。卵麺法(ナンミョンポプ)といって卵と小麦粉練っって包丁(カル)で切り、雉でとったスープをかけるとありました。そば粉や緑豆でんぷんで作る麺が多い中、卵麺法の麺料理がカルクッスの元だったと考えられ、日本のきし麺に似ています。あさりカルクッスは、あさりでダシを取るので優しい味わい。味が薄い場合はヤンニョムジャンという醤油で味を調えます。

刺身冷麺 (회냉면)

刺身冷麺は、唐辛子をベースにしたタレで混ぜて食べるスタイルの、咸興(ハムン)冷麺に当たります。朝鮮戦争により北側から南側に避難した方たちが、故郷の味に思いを馳せて冷麺を作り、全国に広がりました。一般的な冷麺は牛肉を使いますが、刺身冷麺はエイやカレイなどの刺身を酢入りのコチュジャンで味付けをして、麺に添えています。エイ料理の中で発酵臭の強い刺身が有名ですが、冷麺に使うものは独特の臭いはないので、食べやすくなっています。

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ピビム冷麺 (비빔냉면)

ピビム冷麺(ネンミョン)は、辛味の強いヤンニョムが特徴的で、茹でた麺を入れて、よく混ぜて食べる冷たい麺料理です。ピビム冷麺用の麺は、水冷麺用のものよりもでん粉の配合量が多いため、コシが強いです。ピビム冷麺でカレイなどの刺身がたっぷりのったものは、咸鏡道(ハムギョンド)地方の郷土料理で、咸興(ハムン)冷麺とも呼ばれています。北の地方では辛い料理を余り好みませんが、この冷麺だけは北の人たちに好まれています。

水冷麵 (물냉면)

水冷麺(ムルネンミョン)の発祥は、平安道(ピョンアンド)の平壌(ピョンヤン)。高麗時代に原料のそばがモンゴルから伝わり、山間部で麺を作ったのではないかと言われています。平壌式はそば粉が大目の麺。雉、牛、鶏で取った澄んだスープに、水キムチのトンチミ汁を混ぜて作るため、さっぱりしていながらも複雑な味わいです。本来は寒い冬にうっすらと氷を浮かして冷たくして食べられましたが、この頃は四季を通して楽しめます。

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かぼちゃ粥  (호박죽)

部族国家時代にすでに存在していたお粥ですが、黄色いかぼちゃが韓国に入ったのは、1592年~1598年にあった壬辰倭乱の後と言われています。かぼちゃのお粥は病気のときにも食べられますが、朝食や、韓定食では前菜として出されます。最初にお粥を口にすると、お粥が胃を保護するからです。また適度な甘味があることから、お餅を入れるとおやつ感覚でも食べられます。低カロリーで食物繊維が豊富なため、ダイエット食にもお勧めです。

あわび粥  (전복죽)

あわび粥は、 味と香りが良く栄養がとても豊富で、昔から貴重な料理として宮中で好まれて食べられました。特に、あわびの内臓を入れて炊くと、青い色とほろ苦い味が楽しめる一品になります。粥の専門店では、あわび粥が一番高級で、かつ人気の高いのですが、あわびの量を少なめにして、手頃な価格にしている店もあります。韓国の全域で食べられているものですが、済州島産のあわびで作ったお粥はまた格別です。

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小豆粥 (팥죽)

小豆粥(パッチュッ)は、一年で夜が最も長い冬至に食べる食べ物で、赤い色が悪鬼を払い、病気をなくすと信じられました。昔はあずき粥を家の中でまいて、厄よけをしていましたが、現在は食べるだけになりました。粥に入っている餅はセアルシムと言い、鳥の卵の心という意味で、年の数だけ食べると一年が安泰に過ごせると信じられています。小豆粥の味付けは地域によってことなり、通常は塩ですが、南の地方では砂糖を入れて食べます。