鍋・スープ

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キムチチゲ (김치찌개)

キムチチゲは、古漬けキムチの味が決め手。美味しいムグンジさえあれば、失敗がありません。キムチチゲは、テンジャンチゲ(味噌チゲ)と共に韓国の代表的なチゲで、豚肉・牛肉・魚介などを入れて一味変わった味を出したりもしますが、相性の良い豚肉との組み合わせが多く、手軽さからツナを入れることも良くあります。また、キムチは食卓に常に上がる食べ物で、キムチご飯、キムチの煮物、キムチジョンなど多様な料理に使われています。

スンドゥブチゲ (순두부찌개)

スンドゥブチゲは、「畑の牛肉」と呼ばれる大豆で作ったおぼろ豆腐は味が香ばしくやわらかいです。アミの塩辛を加えることで、コクが生まれます。韓国では昔から豆腐製造技術が発達し、豆腐を利用した調理法が発達し、メニューが広がりました。江原道(カンウォンド)の草堂村(チョダンマウル)は海水を使って豆腐を作ることで有名になりました。できたてのおぼろ豆腐にしょうゆベースのヤンニョムをかけて食べると、豆腐そのものも持ち味が楽しめます。

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ユッケジャン (육계장)

ユッケジャンは、1930年の初めにユッケジャンに似た料理がソウルで誕生し、全国に広まりました。以熱治熱(イヨルチヨル)にふさわしく、唐辛子の適度な辛味が蒸し暑い夏に食欲を湧かし、蛋白質が豊富で気力回復にも良い食べ物です。またワラビやもやしもたっぷり入っているので、この一杯で栄養バランスの良さが特長です。熱さの厳しい大邱(テグ)では、ユッケジャンのことを「テグタン」と言い、地域の人たちに愛されています。

味噌チゲ (된장찌개)

古くから作られている味噌(テンジャン)を使ったチゲです。昔はどの家庭でも味噌やしょうゆ作りを欠かさず、旧暦の10月なると味噌玉(メジュ)を作って、醤(ジャン)を仕込みました。テンジャンチゲは、毎日の食卓にのぼるほど韓国の代表的なチゲ料理の一つ。テンジャンは煮込むほどに味わい深くなるのが特長で、素焼きの土器で煮るとさらにおいしくなります。味噌に含まれたレシチンは動脈硬化を防止して成人病を予防します。

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参鶏湯 (삼계탕)

熱を以て熱を治めるという四字熟語、以熱治熱(イヨルチヨル)にふさわしい料理の一つがサムゲタン。1766年の書物「増補山林経済」に紹介されていてる軟鶏蒸(ヨンゲチム)は、ひな鳥のお腹に具をつめてじっくり煮込み、しょうゆとゴマ油で味付けするもので、これがサムゲタンのルーツだと考えられています。韓国では陰暦の6月から7月にかけての約3週間が最も暑い三伏(サムブク)といわれ、鶏肉や韓方食材をじっくりと煮込んだサムゲタンで酷暑を乗り切ります。

コムタン (곰탕)

コムタンは牛テールをじっくり煮込んだスープ。スタミナ満点のスープで疲れた身体を癒してくれます。1942年に出た書物「朝鮮料理製法」では、コムククという名前で調理法の記述があり、これが今のコムタンにあたります。コムククはその当時、肉とともに昆布と大根を入れて煮込み、済んだスープに仕上げていましたが、その後はソルロンタンのようにじっくりと煮込んで白濁させるようになり、コムタンの名前に変わりました。

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海鮮鍋 (해물탕)

海鮮鍋のヘムルタンは、ヘムルが「海物」、タンは「スープ」を意味しています。韓国のどの地域でも食べられていますが、特産物によって食材が変わり、済州島ではアワビ、全羅北道(チョルラプクド)ではワタリガニとなど、地域の個性が出ます。韓国では海鮮鍋を作る時、魚の生臭さを無くすために熟成したキムチとキムチ汁を入れます。特に寒い冬に辛い韓国式海鮮鍋を食べると、体がポッカポッカになります。鍋の具材を食べきったら、最後はご飯を入れて海鮮の旨味をすったチャーハンに仕上げます。

ソルロンタン  (설렁탕)

ソルロンタンは、朝鮮王朝時代の世宗(セジョン)王が、臣下を率いて農作の神に祭祀を行ったあと、供えた牛でスープを煮てたくさんの人々に分けて食べた事から由来されています。祭祀の場所を「先農檀(ソンノンダン)」といい、ここでふるまったスープを「先農湯(ソンノンタン)」。のちに、ソルロンタンという表現になったと言われています。ソルロンタンは白濁したスープが特徴的で、必ず硝化の良いカクテギが添えられています。

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カルビタン (갈비탕)

カルビタンは、結婚式にでるお祝い料理ですが、お店でも食べられます。カルビタンに使用されているカルビは、脂肪交錯が良く赤身がやわらかく、牛肉の部位の中でもおいしく汁物以外にも焼き物や煮物にも利用され、昔から韓国人が好んで食べている部位を一つです。骨付きのため、じっくり煮込むことでコラーゲンがスープに溶け出します。以前はカルビと水を煮込んだシンプルなものが多かったのですが、最近は高麗人参やナツメいりの栄養カルビタンが人気です。

わかめスープ  (미역국)

韓国では昔から産後や誕生日に必ずわかめスープを飲みます。わかめが産婦の体内の老廃物と塩分を水分と共に体外に排出させ、むくみを取るのに効果があるからです。産後も約1ヶ月は飲み続けるため、味の変化をつけるために、牛肉入り以外に、鶏肉やあさり、ムール貝などの貝類を入れます。また、わかめスープは産婦の実のお母さんやお姑さんが作って飲ませるため、作り手によっても味が異なります。済州島にはウニ入りのわかめスープもあります。

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餃子スープ (만둣국)

マンドゥ(饅頭)の歴史が古く、高麗時代に中国のウイグル族が高麗を訪れマンドゥを売ったところ、l好まれるようになりました。そして、北から南へと伝わり、全土で愛されます。中国のものと違うのは、キムチや春雨を入れること。マンドゥは福を包んで食べるという意味があることから、正月やお祝いの席、祭祀のときに登場します。正月に食べるトックッというお雑煮にマンドゥを入れることもあります。日本で餃子は焼きが主流ですが、韓国ではスープ仕立てや蒸したものが多いです。

餅スープ (떡국)

高麗時代、年末に餅を作って供え物にし、雑煮を作って食べる習慣が始まりました。雑煮のトックは正月に食べる料理の一つ。韓国では新年に誰もが一つ年を取るため、トックッを食べることが年を取ることに繋がります。餅の原型はカレトックといううるち米でできた棒状のもので、これを食べやすい大きさに切って入れるため「財産がどんどん伸びるように増えて欲しい」という意味も込められています。また、新しい一年の無病息災を願って食べられます。地域や家庭によって、餃子(マンドゥ)が入るトックッもあります。

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すいとん (수제비)

朝鮮時代、スジェビは食欲がおちる夏に良く食べられ、特別食の一つでした。その後、貧しい時代があったため、直ぐ出来てお腹いっぱいなるための食事にとってかわり、今は懐かしい味で別味料理として、改めて注目されています。韓国には専門店があり、朝食や昼食として良く食べられます。家庭で作る場合、手間はかかりますが、煮ぼしからだしを出して使うと、体に優しい味になります。また、古漬けキムチ(ムグンジ)を使ったスジェビは、身体の芯から温まり、冬にお勧めです。

アサリ入り豆もやしスープ (조개 콩나물국)

大豆もやしは水の良い全羅道(チョルラド)で良く栽培されるため、大豆もやしのクッパが有名ですが、あさり入りのスープになると、慶尚道(キョンサンド)の浦項(ポハン)で採れるため、浦項の郷土料理になります。大豆もやしとあさりからとても良いダシがでるので、美味しいスープになります。また、もやしとあさりにはデトックス作用があるので、韓国では二日酔い解消スープとしても有名で、朝食として食べられることが多いです。

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干しダラスープ (북어국)

朝鮮時代に食べられるようになった魚にスケソウダラがあります。末期になり、スケソウダラが捕れるようになり、宮中料理にも登場しました。プゴクッは干しダラの旨味がたっぷり。韓国では胃に優しいスープとして二日酔い、消化が出来ない時、肌あれの時などお勧めしています。明太にはCa、タンパク質、メティオニンなどのアミノ酸が豊富に含まれています。低脂肪(2%)食品として解毒機能、細胞の活性化に効果があります。韓国にはプゴクッの専門店があり、朝からお客さんで賑わっています。

豆腐の寄せ鍋 (두부전골)

豆腐の寄せ鍋(トゥブヂョンゴル)は、朝鮮王朝で食べられていた宮廷料理。肉の具を挟んだ豆腐がメインで、焼いたものをセリやワケギで結んで形を整えるという手間がかかっており、美しさを追求した鍋でもあります。スープは牛肉で丁寧にとったもの。豆腐や肉の蛋白質が豊富で質感が柔らかく、野菜がたっぷり入ることでバランスも良く、老若男女問わず好まれる食べ物の一つです。大勢が集まって一緒に食べることを楽しむ韓国の食文化にぴったり合う料理です。

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鯛の春雨入り鍋 (도미면)

鯛の春雨入り鍋(トミミョン)は朝鮮王朝時代の宮廷料理で鯛のジョンや春雨、野菜が入り、牛肉でとったスープを注ぐという、材料の豪華のみならず、手間ひまが掛かっています。トミ(鯛)が主役ながら、春雨を意味するミョンが料理名についています。鯛の骨を取り出す必要がなく、魚肉と各種の材料を簡単に食べられるように作った汁物で、色が華やかで味が特別です。この料理は一流の芸妓さんに勝る素晴らしい鍋と言われるほど、貴重なものでした。

神仙炉 (신선로)

神仙炉(シンソンロ)はジョンゴルを豪華にし、具の一つ一つを丁寧に作って五色の色彩に配慮しながら美しく盛り付けた鍋にあたります。色々な魚肉と野菜を色鮮やかに盛り付け、牛肉でとったスープを注いで煮ながら食べる特別な料理。肉類と野菜類だけでなく、種実類など多様な材料を使うので、山海珍味を一つの器で味わうことができ、栄養素をまんべんなく摂取できます。本来、神仙炉とは火筒がついている特殊な形態の鍋、すなわち火炉をさす言葉でした。

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きのこ寄せ鍋 (버섯전골)

ヂョンゴル(煎骨)は下味を付けた肉や海鮮と野菜を鍋に並べて、少量のスープで煮込みながら食べる朝鮮時代の宮廷料理で、日本のすき焼きに近いスタイルで、専用の鍋は浅めになっています。火が通りにくいものは、下煮をして鍋に盛り付けます。ポソッチョンゴルは、色々なきのこと野菜などを入れて煮て食べる鍋料理。すっきりしていて淡泊な味の澄んだスープで、きのこの香りが一番良い冷たい風が吹き始める秋に主に食べられています。