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​ユリ

香水の起源となった魅惑の香り

甘く魅惑的な香りのユリは古くから珍重されてきた園芸種です。 古代江ジプト人は、肌の日焼けを防ぐため、身体にオイルを塗っていたそうです。この時、香りをよくするためにユリの花をオイルに混ぜて天然アロマオイルを作ったのが香水の起源であると言われるほど、その香りは長きにわたり愛されてきました。

生産額の約93%を輸出しており、2017年のデータでは韓国産切花全体の輸出額の54.8%をユリが占める等、花卉輸出事業における最も重要な品種であると言えます。

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通年出荷が可能な韓国のユリ

温室栽培の普及で年間を通しての栽培・出荷が可能な韓国産ユリ。
主要産地は江原道と済州道で全国生産の約48.3%を占めています。高冷地である江原道は8月~11月頃にかけて主に出荷し、南部の済州島では1月から3月頃までの出荷が多く、地域の気候を活かした栽培・出荷をしています。
品種は主にオリエンタル系(シベリア、メドゥーサなど)が栽培され、その他、テッポウ系(オーガスタ、斗山など)、アジアティック系(バルディソル、ブルネロ)なども栽培されています。

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<表1>ユリの品目別主要産地
出典:農林畜産食品部花卉栽培現況(2021)

韓国産ユリに求められているもの

花卉輸出の多くの割合を占めるユリはほぼ100%を日本向けに輸出しており、また日本のユリの輸入元を見ても90%近くを韓国から輸入しています。(図1)
輸入品で圧倒的シェアを誇ることはつまり同時に韓国産ユリの競合は国産(日本産)のユリとなります。しかし国産のユリは優秀な品種の球根を確保しており、また栽培技術の発展で韓国産との品質に大きな差があり、韓国産のユリの市場拡大が難しいという実情もあります。国産のユリに比べ卸売り価格が大きく下回っている点ことも大きな課題です。今後韓国産のユリの市場確保および国産に引けをとらない競争力を確保するため、輸出窓口の統一化や厳しい品質管理、安定した供給が急務となっています。

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<図1>2021年日本のユリ輸入量
出典:財務省貿易統計

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