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​菊

可憐な美しさと上質な香り

菊は東洋で栽培される観賞植物の中で最も歴史の長い花で、春の梅、夏の蘭、秋の菊、冬の竹を四君子と言い大切にされてきました。原産国である中国では長寿を象徴する花として重陽節(旧暦9月9日)には菊酒を飲みながら無病長寿を願う風習があります。
菊は花輪の大きさによって大、中、小菊に分類され、更に花の咲く時期によって夏菊、秋菊、冬菊などにも分類されています。
韓国の野菊には、キクタニギク, シマカンギク, イワギクがあり、菊茶、菊酒、漢方薬材としても利用されてきました。また菊は神仙たちが好んで食べた仙食とも言われ、今も山寺で修業するお坊さんたちは心を清らかにするために菊茶を飲んでいます。

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最先端栽培施設と品質管理

韓国の菊の栽培量の約8割を輪菊(スタンダードタイプ)、2割をスプレー菊が占めています。最新の地域別品種別生産現況は表1の通りで、韓国政府が認定した高品質農産物ブランドフィモリの輸出業者である(株)ローズピアや、亀尾施設公団などを中心に最先端の栽培技術と品質管理の下、質の高い菊を栽培しています。 また、お花は鮮度が命です。日本に新鮮な花卉を輸出するため、韓国では冷蔵トラックなどを取り入れたコールドチェーンシステムを投入しています。釜山での船積み後、半日以内に日本(下関)に到着できる国は韓国以外にないでしょう。

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<表1>菊の品目      別主要産地

​出典:農林畜産食品部花卉栽培現況(2020)

<表1>菊の品目別主要産地

​出典:農林畜産食品部花卉栽培現況(2021

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韓国産菊の価値向上急務

日本で菊は主に仏花としてお葬式や仏壇用に年間を通して安定した需要があり、また3月9月のお彼岸や8月のお盆の時期に消費のピークを迎えます。日本産の菊の生産は年々減少傾向にあり、一方で輸入品は増加しています。
特に近年はマレーシア・中国・ベトナムからの輸入が増えたことによる競争激化で韓国産菊の対日輸出は大幅減少傾向にあります。
今後は日本から最も近い国という長所を活かし、高品質で新鮮なお花を日本にお届けする事で韓国産菊の価値を高めていく事が求めれています。

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