八道料理

平安道(ピョンアンド)料理

朝鮮八道では、平壌(ピョンヤン)がかつて属した道で、現在は平安北道と平安南道に分かれています。山間部が険しく、寒暖の差が激しいことで肉料理が好まれ、牛、豚、鶏、雉を使ったものが沢山あります。西海に面して平野が広がり、畑も多いため、大豆や緑豆料理がバラエティに富んでいます。平安道の料理は薄味。ボリュームのあるものが好まれます。
平安道のキムチは、塩辛の使用量が少なく淡泊な味わい。漬け汁が多く、牛のスープを使うこともあります。茄子に切り目を入れて、具材を挟み込むキムチが有名です。
<代表的な料理>
冷麺(ネンミョン)、おからと豚バラの煮込み(コンピジ)、団子スープ(クルリンマンドゥ)、緑豆チヂミ(ピンデトック)、魚粥(オジュク)

餃子スープ(マンドゥクッ)

餃子スープ(マンドゥクッ)만둣국 

マンドゥ(饅頭)の歴史が古く、高麗時代に中国のウイグル族が高麗を訪れマンドゥを売ったところ、l好まれるようになりました。そして、北から南へと伝わり、全土で愛されます。中国のものと違うのは、キムチや春雨を入れること。マンドゥは福を包んで食べるという意味があることから、正月やお祝いの席、祭祀のときに登場します。正月に食べるトックというお雑煮にマンドゥを入れることもあります。日本で餃子は焼きが主流ですが、韓国ではスープ仕立てや蒸したものが多いです。

ポッサムキムチ

ポッサムキムチ보쌈김치 

ポッサムキムチは食材が贅沢で、野菜は良い部分を少量使い、牡蠣、タコ、イカなどの海鮮も一緒に入れます。手間のかかった、辛くない上品な味で、正月に必ず食べました。具を入れて包むことから、福を包むという意味もあります。ポッサムキムチはキムチの王様と言われ、朝鮮王朝時代には王様のお膳にも度々並びました。、平安道(ピョンアンド)の開城(ケソン)で採れる白菜はとても良質だったので、このキムチがよく作られました。

緑豆チヂミ(ノクトゥピンデトック)

緑豆チヂミ(ノクトゥピンデトック)녹두 빈대떡 

屋台料理で大人気のビンデトックは、潰した緑豆を焼き上げるチヂミの一種。別名「貧者トック」と言います。その由来は、色々な節がありますが、祭祀のときに高盛する肉料理の下に、ピンデトックを敷いため目立たない料理だったというものから、名前の通り貧しい人が食べた料理とも言われています。一方で、ピンデトックは平安道(ピョンアンド)で良く食べられ、おもてなし料理に使わることが多く、緑豆は値段の高いものだったいう話もあります。

水冷麵(ムルネンミョン)

水冷麵(ムルネンミョン)물냉면 

水冷麺(ムルネンミョン)の発祥は、平安道(ピョンアンド)の平壌(ピョンヤン)。高麗時代に原料のそばがモンゴルから伝わり、山間部で麺を作ったのではないかと言われています。平壌式はそば粉が大目の麺。雉、牛、鶏で取った澄んだスープに、水キムチのトンチミ汁を混ぜて作るため、さっぱりしていながらも複雑な味わいです。本来は寒い冬にうっすらと氷を浮かして冷たくして食べられましたが、この頃は四季を通して楽しめます。