八道料理

江原道(カンウォンド)料理

江原道は、北朝鮮と韓国の双方に属します。高原、山岳地帯が広範囲に広がり、がじゃがいも、とうもろこしなどの畑作が中心。山菜も豊富に採れます。日本海に面している地域ではスケソウダラ、イカが漁獲されるため、これらを使った料理が多く存在します。
江原道の料理は見た目にも素朴で、自然の風味が活かされているので、使用する調味料や薬味は少なめです。
江原道では大根の栽培が多いため、キムジャンでは大根キムチを多く作るのですが、塩辛を多く食べないため、塩辛の代わりに凍太(トンテ)といって半乾きの鱈をキムチにいれます。長期保存が可能なので、凍太は時間の経過とともに塩辛のようになります。
<代表的な料理>
冷たいそば(メミルマッククス)、いかの肉詰め(オジンオスンデ)、どんぐりのでんぷん寄せ(トトリムク)スケソウダラの焼き物(トンテクイ)、じゃがいもすいとん(カムジャスジェビ)

どんぐり豆腐の和え物(トトリムクムチム)

どんぐり豆腐の和え物(トトリムクムチム)도토리묵 무침 

冬の寒さが厳しい江原道では、どんぐりも食用にしました。どんぐりのでんぷんを練り上げてゼリーのように固めたものをムクといい、野菜と和えた料理はポピュラーで、飲食店ではおかずとしてよく登場します。あまり食べ物がない時代には特別な料理として作られましたが、カロリーが低く、食物繊維も豊富なため、最近ではダイエット食品として注目されています。昔はムクを自分で作る家庭が多かったのですが、いまは市販のものを使って簡単に和え物を作っています。

タッカルビ

タッカルビ닭갈비 

江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)の郷土料理で、タッカルビ通りは多くの人たちで賑わっています。1960年代に作られた新しい料理で、豚肉のように鶏肉を炒めてみたところ、美味しかったため販売につながりました。お店では鉄板でぶつ切りの鶏肉と野菜を豪快に炒め、取り分けていただきます。最後に鉄板に残った具にご飯を炒めあわせて、チャーハンで締めるのが一般的な食べ方になります。春川タッカルビは、味付けが辛いものの、特産品のさつまいもが入っているので、ほどよい甘味も感じられます。

蕎麦ビビン麺(マッククス)

蕎麦ビビン麺(マッククス)막국수 

日本の蕎麦は、麺つゆで食べますが、韓国の場合はスープなしのビビン麺、熱いスープを入れた温麺、冷たいスープの冷麺など、食べ方が豊富です。醤油味、コチュジャン味、キムチ味、塩味など様々です。そばが良く採れる江原道(カンウォンド)は、そばが郷土料理としてあげられます。珍しいところでは、でんぷんを加熱してゼリー状に固めたムクを、和え物やスープに入れて食べます。そばビビン麺のマッククスは、辛味のきいたコチュジャンたれを良く混ぜて食べますが、たっぷり入った野菜のお陰で、味がまろやかです。

シレギナムル

シレギナムル시래기 나물 

江原道(カンウォンド)や山菜が豊富に採れますが、冬が厳しいため、干したもの水で戻して料理に使うことが多いです。全国的にシレギは食べますが、江原道のものは良質。通常は、キムジャンといって、越冬用のキムチ作りの後に、余った大根の葉を湯がいて乾燥させシレギを作りますが、江原道では最初からシレギ用の大根を栽培しています。シレギには、生をそのまま乾燥させたもの、一度湯がいてから乾燥させたものの二種類があります。

乾燥明太焼き(ミョンテヤンニョムグイ)

乾燥明太焼き(ミョンテヤンニョムグイ)명태 양념구이 

朝鮮王朝時代に食べ始めた魚に、スケトウダラの明太(ミョンテ)があります。後期になって多く取れるようになりました。スケトウダラを初めて捕ったときに名前がわからなかったので、地名の「明」と漁師の名前の「太」を組み合わせて命名したそうです。江原道(カンウォンド)では、スケトウダラの加工品を使う料理が豊富にあり、保管しながら必要なときに調理します。ここでいうヤンニョムはコチュジャンを使った辛いもの。辛めのヤンニョムを明太に塗り、じっくりと網で焼き上げます。

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