八道料理

慶尚道(キョンサンド)料理

慶尚道は現在、慶尚北道(キョンサンプクド)と慶尚南道(キョンサンナムド)に分かれています。慶尚北道は東側が日本海に面し、道のほとんどが山脈に囲まれた盆地で、米や豆の農業が盛ん。イカやカニなども漁業も活発です。慶尚南道は韓国の南東に位置し、対馬海峡に接しているため、韓国で一番漁業盛んです。塩辛の種類は全羅道(チョルラド)に次いで多く、イワシの塩辛を良く使用します。調味料も香辛料も大量に使うため、総体的に味が濃く、刺激的なものが多いのが特徴です。
慶尚道ではニラキムチのことをチョングジと言います。南部地方の温暖さからニラの腐敗を防ぐために、塩漬けは行わず、いわしの塩辛にニラをあわせて寝かせてから、キムチヤンニョムに漬け込みます。慶尚道では海の仕事をしている方が多く、体力の消耗が激しいため、滋養強壮に良いニラキムチが好まれています。
<代表的な料理>
晋州ビビンバ(チンジュビビムパプ)、海鮮ネギチヂミ(ヘムルパジョン)、安東塩サバ(アンドンカンコドゥンオ)、丸鶏の水煮(タクペクスク)、イヌヤクシソウのキムチ(コドゥルペギキムチ)

海鮮ねぎチヂミ(ヘムルパジョン)

海鮮ねぎチヂミ(ヘムルパジョン)해물파전

イカ、海老、ムール貝、あさりなどの海鮮と青ねぎがたっぷりと入ったチヂミ(ジョン)は、韓国の粉食(プンシク)専門店で人気のメニュー。韓国料理の定番になりました。雨が降ると韓国人の多くは、ねぎチヂミを食べたいと言います。一般的には油でこんがりと焼き上げますが、釜山地方の東莱(トンネ)海鮮チヂミは厚みがあり、トロッとしたやわらかい食感で、水ではなく、煮干しのダシを入れて生地を作るため、独特の味わいです。

鶏肉の蒸し煮(タクチム)

鶏肉の蒸し煮(タクチム)닭찜 

タクチムは、鶏肉と野菜の蒸し煮で、宮中の酒膳や各種の行事の際に最も多く作られた料理。牛肉や豚肉の蒸し煮よりも、利用される機会が多いのは鶏肉です。慶尚道(キョンサンド)の安東(アンドン)では、タクチムよりも「チムタク」という呼び名が多く使われます。安東のものは、干した唐辛子が多く入り、見た目はしょうゆの色をしていますが、唐辛子の辛味がしっかりでています。具に入った春雨は汁を良く吸っているので、ご飯にあわせると食が進みます。

アサリ入り豆もやしスープ(チョゲコンナムルグッ)

アサリ入り豆もやしスープ(チョゲコンナムルグッ)조개 콩나물국 

大豆もやしは水の良い全羅道(チョルラド)で良く栽培されるため、大豆もやしのクッパが有名ですが、あさり入りのスープになると、慶尚道(キョンサンド)の浦項(ポハン)で採れるため、浦項の郷土料理になります。大豆もやしとあさりからとても良いダシがでるので、美味しいスープになります。また、もやしとあさりにはデトックス作用があるので、韓国では二日酔い解消スープとしても有名で、朝食として食べられることが多いです。

タットリタン

タットリタン닭도리탕 

タットリタンは歴史が余り古くなく、慶尚道(キョンサンド)安東(アンドン)の郷土料理であるしょうゆ味のタクチム(鶏の蒸し煮)から派生した料理です。唐辛子とコチュジャンを使い、甘辛く仕上げています。骨付きを使ってるので、旨味がスープにでています。そして、野菜はそのスープをしっかり吸っていて、簡単で美味しい鶏肉の料理です。残り汁には、うどんやごはんを入れて混ぜて召し上がってください。汁まで残さず食べきるのが、韓国流です。

刺身丼(フェトッパプ)

刺身丼(フェトッパプ)회덮밥 

慶尚道(キョンサンド)では、ユッケを花のようにあしらった晋州ビビンバがとりわけ有名ですが、刺身丼も慶尚道で親しまれています。フェトッパプ(刺身丼)は白身魚が中心にのっていますが、慶尚道ではホヤが有名で他の地域ではなかなか味わえません。酢コチュジャンを混ぜると、爽やかな辛味が後をひきます。また、済州島には、石焼きのあわびのビビンバや、ウニビビンバなどもあり、贅沢なひとときを過ごせます。

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