八道料理

忠清道(チュンチョンド)料理

忠清道は、現在の行政地区では忠清北道(チュンチョンプクド)と忠清南道(チュンチョンナムド)に分かれます。忠清北道は内陸にあたり、ほとんどが山間部になるため、山菜やきのこ類が豊富。一方の忠清南道は黄海(ファンヘ)に面しているので、海産物がふんだんにあります。料理は全体的に淡泊。素材の味を活かしたものになっています。
忠清道は土壌の関係で白菜が多く取れなかったため、生育しやすいかぼちゃを多く栽培。ヌルグンホバクといって、長期保存ができるかぼちゃです。それからサイコロ状のかぼちゃキムチが誕生し、更には白菜と薄くスライスしたかぼちゃを混ぜ合わせたキムチも、この土地の定番となりました。古漬けのかぼちゃキムチはみそで炒めると、ご飯泥棒のおかずになります。
<代表的な料理>
大豆もやしご飯(コンナムルパプ)、ワタリガニのしょうゆ漬け(ケジャン)、切り干しかぼちゃ(ホバクコジ)公州スープかけご飯(コンジュチャンクッパプ)、牡蠣ポッサム

ワタリガニのしょうゆ漬け(カンジャンケジャン)

ワタリガニのしょうゆ漬け(カンジャンケジャン)간장게장

ワタリガニのしょうゆ漬けには「ご飯泥棒」という異名があるほどの珍味で、韓国では専門店があるほど人気があります。歴史は古く、1600年代以前から食べられていたと言われています。1809年に刊行された料理書「閨閤叢書(キュハプチョンソ)」には、牛肉を食べさせたワタリガニをしょうゆ漬けにすると、より美味しくなるとの記述がありました。メスの産卵時期にあたる5月から6月頃のワタリガニを漬けたものが一番美味です。

参鶏湯(サムゲタン)

参鶏湯(サムゲタン)삼계탕

熱を以て熱を治めるという四字熟語、以熱治熱(イヨルチヨル)にふさわしい料理の一つがサムゲタン。1766年の書物「増補山林経済」に紹介されていてる軟鶏蒸(ヨンゲチム)は、ひな鳥のお腹に具をつめてじっくり煮込み、しょうゆとゴマ油で味付けするもので、これがサムゲタンのルーツだと考えられています。韓国では陰暦の6月から7月にかけての約3週間が最も暑い三伏(サムブク)といわれ、鶏肉や韓方食材をじっくりと煮込んだサムゲタンで酷暑を乗り切ります。