韓食文化

韓国茶と伝統菓子

唐から伝わった茶

新羅27代善徳(ソンドク)女王の時代、茶が唐から伝わりました。当時は簡単に入手できなかったため、上流階級や僧侶の嗜好品として親しまれます。
お茶が栽培が始まったのは、それから約200年後のこと。新羅42代の興徳(フンドク)王の時代です。唐に派遣された使者が茶の種を持ち帰ったため、興徳王が智異山(チリサン)に植えるよう命令。その後、茶の栽培が活発になりました。
この時代のお茶に、雀舌茶(チャクソルチャ)が挙げられます。発芽したばかりの新芽で作ったもので、価値の高いものでした。

茶文化の発達

高麗時代に入ると、茶を栽培する茶村が生まれ、寺院が栽培を管理するようになりました。また、職制として置かれた茶房は、宴会になると茶菓床を用意。そして、進茶の礼という儀式を執り行いました。また、茶を楽しむための催しである茶亭が活発に行われ、美しい茶具も揃えられました。
とはいえ、済州島など南部地域以外は地質の関係で良質のお茶が栽培できず、宋から輸入した団茶を楽しむことが多かったようです。

茶文化の衰退とスンニュン

李氏朝鮮時代入ると仏教が排除され、お酒を重視する儒教の浸透により、茶文化はお寺や貴族の一部を除いて衰退します。その一方で朝鮮半島では元々、穀物、種実、果実、野草、花、根などを使った伝統茶がありました。そして、スンニュンといって、ご飯を炊いたあと釜に残ったおこげにお湯を注いだものが発達し、この時代は茶葉にかわる嗜好品とし伝統茶やスンニュンが良く飲まれるようになりました。
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韓国餅と伝統菓子

韓国には昔から伝わる餅と菓子があり、お祝い、行事、祭祀などの特別な行事に欠かせないものも多く存在します。

韓国餅はもち米粉とうるち米粉を主原料にしたものがあり、どちらも持ち味を生かした食感が楽しめます。調理方法は蒸す、焼く、茹でるがあります。

ペクソルギといううるち米の粉と砂糖を蒸したケーキのような餅は、100日記念や一歳の誕生日(トル)といった子どものお祝いから、還暦祝いなどのおめでたい日に楽しむもの。ペクは白と百を指し、ペクソルギは神聖なお餅を意味しています。

伝統菓子は韓菓(ハングァ)ともいい、小麦粉を練って型抜きし、油で揚げたあとにシロップに漬ける揚げ菓子の薬菓(ヤックァ)が中でも代表的です。

また、デザート飲料の種類も豊富で、甘酒の一種であるシッケや、桂皮と生姜を煎じたものに干し柿、はちみつ、松の実を加えた水正菓(スジョンガ)は、お正月の飲み物になります。

餅の出現

部族時代の遺跡から、穀物を蒸すための器具である甑が発見されました。よって、この時代にはすでに餅があったと思われます。餅は天を祭る儀式に用意されました。

お供え物となった餅

三国時代に入ると、稲作が積極的に行われるようになり、餅はさらに発達しました。書物「三国史記」の中に、一年の暮れも押し迫ってくると、近所から餅つきの音が聞こえてくるという記述があり、年の瀬に餅を作る慣習があったことが伺えます。さらに、「三国遺事」には餅がお供え物だった記録が残っています。

鳥に捧げた薬飯

新羅時代の488年、第21代王の命が狙われるとい事件があり、鳥、ねずみ、豚に救われたという説がありました。それから、正月の最初に迎える亥、子、午日は厳粛に過ごし、特に、午日である15日はおこわを作って鳥に捧げたといいます。このおこわは、薬飯(ヤクパプ)といって、この時代はご飯に鳥の好きななつめだけ入っていました。のちに、醤油、黒砂糖、栗、松の実、ごま油などが入り、豪華な正月の節日食となりました。
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茶に合う菓子

新羅の頃、仏教の繁栄に伴い茶を飲む習慣が僧侶の間で広まると、茶菓子の油蜜菓(ユミルグァ)や穀物の粉や米を練って揚げたカンジョンなどが作られるようになりました。理由はお茶を飲むとき、手軽に食べられたからです。
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端午の節句はよもぎ餅

新羅では、節日の中でも端午の節句にあたる「スリ」を尊んでいました。このときに作った餅は、よもぎを使い車輪を模ったもの。よもぎは壇君神話で熊が食べて人間になったことから、神聖なものと見なされ、災いを追い払う食材として大切にされました。よもぎ餅を食べる風習は、深い意味があるのです。

茶菓子を作る板

高麗時代は更なる茶の発達により、新たな茶菓子も誕生。茶食(タシク)といって、米粉、きな粉、黒ゴマ粉などにはちみつを混ぜて、茶食板(タシクバン)という木型に入れて型押しした菓子になります。加熱せずに作ることができる、簡単なものです。
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桃の節句に楽しむ花煎

旧暦三月三日になると、人々はつつじを愛でつつ、摘んできたつつじの花で餅を作ります。これは花煎(ファジョン)といって、もち粉と水を捏ねてせんべいのように丸く平らにし、片面につつじの花をのせて油で焼いたもの。花煎は、高麗時代から始まった、桃の節句にあたる重三節(チュンサンジョル)の節日食です。
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旧盆は松葉で厄払い

旧盆の秋夕(チュソク)に欠かせない松餅(ソンピョン)は、始まりが明確ではありませんが、朝鮮時代の1809年に刊行された「閨閤叢書」、1849年の書物「東国歳時記」に記載があります。松餅はうるち米の粉と水を練り、中にゴマ、栗、豆などを入れて半月の形にします。松葉を入れた蒸し器に餅を入れて蒸し上げたらできあがり。松葉を入れる理由は、殺菌力があることと、松葉の先は尖っているため、厄払いになると考えられたからです。
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九月九日は菊の花を

高麗時代から続く重陽節(チュンヤンジョル)は、九月九日と九が続くことで、特別な節日でした。この日に食べるものは菊。薬食同源の考えから、薬がわりになる菊を花煎にしました。また、この日は柚子や梨でフルーツポンチのような花菜(ファチェ)も作って楽しみました。
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