K-FOODコラム

8. 韓国で正月にお雑煮を食べる理由

 

08、韓国で正月にお雑煮を食べる理由

 

 

明けましておめでとうございます。

韓国語でも「セヘ ポン マニ パドゥセヨ」。

(訳:新年の福をたくさんお受けください)

 

この原稿は正月の三が日に書いているのですが、

皆様が読むのは、お屠蘇気分もすっかり抜けた頃でしょう。

だいぶ遅い時期の挨拶になってしまいましたが、

韓国の暦で考えればちょうどいいかもしれませんね。

 

韓国では現在でも年中行事の多くを旧暦で行っており、

2014年の場合は、131日がソルラル(旧正月)となります。

その前後が連休となり、会社や学校なども一斉に休み。

まさにこれからがお正月ということですね。

 

飲食店なども休むお店が多いので、

 

「旅行に来たのに店が開いていない!」

 

ということにならないようご注意を。

また、逆に日本が正月休みになる年末年始は、

11日のみが祝日で、その前後はまったくの平日。

 

「韓国も正月休みなので店が開いていない!」

 

とはならないのはありがたいところです。

 

冒頭の写真はお正月に行う祭祀の料理。

韓国ではご先祖様に祭祀膳を備えて挨拶し、

家内安全を願うというのが新年の始まりです。

 

 

さて、そんな韓国のお正月ですが、

日本と同じく雑煮を食べる習慣もあります。

 

韓国語ではトックッと呼び、直訳すると餅のスープ。

 

そこまで聞くと日本と似ているように思いますが、

細部では微妙に異なるのも面白い部分です。

韓国式の主な特徴をあげてみると……。

 

・牛肩肉などであっさりしたスープを取る

・味付けは醤油がベース(唐辛子は入らない)

・餅はもち米でなく、うるち米で作る

・具には牛肉、錦糸卵、海苔などが入る

・日本ほど多くの地方差はない

 

といった感じでしょうか。

 

牛肉ではなく鶏肉を使う場合もありますし、

かつてはキジ肉を使ったとの記録もあります。

 

 

主役のお餅はこんな感じ。

 

千歳飴のような棒状に成形したものを、

ナナメに薄くスライスしてスープで煮込みます。

 

餅の真っ白い色が純粋さ、細長い形が長寿、

小判型にスライスした形は富の象徴とされます。

正月を祝う縁起物との意味合いもあるんですね。

 

そして、もうひとつ重要なポイント。

 

韓国では数え年を主に使っているため、

誕生日ではなく、全員が正月一斉に歳を取ります。

従って、正月にトックッを食べるというのは、

ひとつ年齢を重ねることと同義。

 

「トックッを何杯食べた?」

 

という表現で年齢を尋ねるという話が、

朝鮮時代の歳時記にも記載されています。

 

そんな話を聞くと、

 

「じゃあ、食べなきゃ歳も取らないんだ!」

 

なんて冗談が飛び交いがちですが、

手垢のついたネタであるのは言うまでもありません。

ワタクシもこれまで20回ぐらい言いました。

 

 

あと、日本と違うのは餅つきの用具。

 

杵は日本とほぼ同じものを使いますが、

臼ではなく、平たい板に載せて餅をつきます。

 

とはいえ、臼もまったく使わない訳ではなく、

日本と同じスタイルで餅をつく場合もあります。

 

 

最後はオマケ。

 

トックッ用の餅を薄くスライスせず、

ひと口大の長さでカットするとこの料理になります。

屋台などでもお馴染みのトッポッキ。               

餅を甘辛いソースで炒め煮にしたものです。

 

ほかにもタッカルビ(鶏と野菜の炒め物)に入ったり、

鍋料理のトッピングになったりと、餅はあちこちで大活躍。

正月に限らず、日常でも活躍をする食材です。

 

さっと焼いて蜂蜜をつけて食べても美味しいですよ。

 

  

<次回のテーマ>

9回:部位ごとに美味しい豚肉料理

韓国人は豚肉が大好き。大人気のサムギョプサル(バラ肉)を筆頭に各部位を余さず消費。 

 

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