K-FOODコラム

1. 夏バテ知らずの伏日料理

 

01、夏バテ知らずの伏日料理

 

 

アンニョンハセヨ、八田靖史です。

今回から、このコラムを担当することになりました。

僕の肩書きはコリアン・フード・コラムニスト。

韓国の食をテーマに美味しいものをたくさん紹介します。

 

まず、取り上げるのはやっぱいサムゲタン!

 

ひな鶏のお腹にもち米や高麗人参などを詰めて、

じっくりコトコト煮込んだ栄養満点のスープです。

 

これからジリジリ暑い季節を迎えるにあたり、

韓国でぐっと存在感を増してくるのがこの料理ですね。

日本で土用の丑の日にウナギを食べるのと同じく、

 

「韓国にはサムゲタンを食べる日がある!」

 

という話を聞いたことがないでしょうか?

 

7月から8月にかけて、もっとも暑い時期に3度。

伏日(ポンナル)、または三伏(サムボク)と呼ばれる、

サムゲタンで鋭気を養うスタミナデーがあるのです。

 

今年、2013年の場合は……。

 

・初伏(チョボク):713日(土)

・中伏(チュンボク):723日(火)

・末伏(マルボク):812日(月)

 

といった感じ(毎年変わります)。

一方、土用の丑の日は……。

 

・一の丑:722日(月)

・二の丑:83日(土)

 

と今年は2度あるので、韓国好きの夏は忙しいですね。

両方参加をするならサムゲタン3回と、ウナギ2回で計5回。

スタミナ過剰に加え、フトコロのほうも気になりますが、

そこまで食べれば、まず夏バテはしないことでしょう。

 

 

ちなみに、伏日はサムゲタンが有名ですが、

必ずしもサムゲタンでなければいけない訳ではありません。

栄養価の高いものを食べるというのが目的なので、

そのほかにも夏向けの料理はたくさんあります。

 

例えば、鶏つながりでタッカンマリもよく食べますね。

 

ソウルの東大門(トンデムン)を発祥とする、

シンプルながらも味わい深い、丸鶏の水炊きです。

 

写真の右上に見えている、醤油、酢、カラシ、

タデギ(唐辛子ペースト)を混ぜて作るタレが味の秘密。

ぷりっぷりの鶏肉を、よりジューシーに味わえます。

 

 

あるいは、ユッケジャンも夏の料理。

 

粉唐辛子、唐辛子油でビリっと刺激的に仕上げた、

牛の旨味が濃厚な、ごはんにもよく合うスープです。

具には牛肉の細切りに加え、ワラビ、大豆モヤシ、

芋がら、長ネギといったあたりが定番ですね。

 

写真は大邱(テグ)で撮ったユッケジャン。

 

大邱スタイルは、ちょっと無骨で牛肉がごろんと大きく、

具は芋がら、長ネギ程度と至ってシンプル。

韓国式ビーフシチューといった雰囲気も感じられます。

 

 

韓国語でミノ、日本語でホンニベと呼ばれる魚も、

夏の滋養食材として刺身、スープなどで親しまれます。

 

南西部の全羅道(チョルラド)あたりでとれるのですが、

大きくなると1メートルも超えるようなビッグサイズ。

骨ごとじっくり煮込むことで、真っ白なスープに仕上がり、

まるでコムタン(牛スープ)のような見た目になります。

 

この魚、ジョン(チヂミ)にしても美味しいんですよね。

 

 

デザートはスイカということでいかがでしょう。

 

韓国でも夏の果物ですが、伏日に食べるものとしても定番。

写真はソウルのデパ地下で撮影したものですが、

リボンがつけられているように、けっこうな高級品です。

 

南西部の無等山(ムドゥンサン)でとれるブランドスイカで、

これ1個がなんと、15万ウォン(約13000円)!

 

いつかは食べてみたいと思いつつ、いまだ念願叶わず。

これを見たどなたかが、

 

「じゃあ、ご馳走して差し上げましょう!」

 

といってくれるのをひそかに期待しつつ、

今年の伏日を待ちたいと思います。

 

 

<次回のテーマ>

2回:身も心も爽やかに韓国夏の涼味!

暑い夏にこそ美味しい、韓国ならではの冷たい麺料理やスイーツなどを紹介します。

 

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