K-FOODコラム

9. 部位ごとに美味しい豚肉料理

09、部位ごとに美味しい豚肉料理

 

 

韓国で肉といえば牛肉。

 

焼肉大国のイメージが強いだけに、

もしかするとそんな先入観があるかもしれません。

でも、実際は牛肉よりも豚肉を多く食べます。

 

年間ひとり当たりの消費量を見ると……。

 

牛肉:9.7kg24.0%

豚肉:19.2kg47.4%

鶏肉:11.6kg28.6%

(農林畜産食品部主要統計2013より)

 

と豚肉がダントツに抜けています。

牛肉は鶏肉よりも少なく最下位ということになりますが、

これは値段の高さも影響しているでしょうね。

 

いくら焼肉のイメージが強くても牛肉はやはりご馳走。

そうそう普段から牛肉ばかり食べる訳ではありません。

 

一方、日本はというと……。

 

牛肉:6.0kg20.5%

豚肉:11.9kg40.6%

鶏肉:11.4kg38.9%

(農林水産省食糧需給表平成23年度より)

 

こんな感じで豚肉と鶏肉が拮抗。

総量を見ても、日本人より韓国人のほうが、

はるかに豚肉を食べているのがわかります。

 

そのせいか食べ方、調理法も本当にさまざまで、

とにかく多くの部位を細かく分けて利用しています。

もっとも人気の高い料理といえば、冒頭の写真。

サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)が筆頭ですが……。

 

 

こちらのテジカルビも双璧を成す人気料理。

豚のカルビ(あばら肉)を甘い醤油ダレに漬け込んで、

鉄板や網で焼き、そのジューシーさを楽しみます。

 

サムギョプサルは塩焼きが一般的なので肉質勝負ですが、

テジカルビは何よりタレの味が美味しさを左右します。

 

梨やリンゴの果汁を使ってフルーティさを出す店や、

逆に甘さを控えて醤油の味にこだわりを持つ店。

ニンニクを大量に使ってパンチを効かせる店など。

店ごとの腕前に惚れ込む料理といえましょう。

 

 

最近は希少部位の人気も高まっています。

写真はバラ肉を包んでいるカブリサルという部位で、

シコシコとした食感とにじみ出るうま味が持ち味です。

 

ほかにも、

・オギョプサル(皮付き豚バラ肉)

・ハンジョンサル(豚トロ)

・モクサル(豚肩ロース)

・カルメギサル(豚ハラミ)

・ポルサル(豚頬肉)

・コプテギ(豚皮)

 

といった部位が焼肉店では人気を集めます。

 

 

そしてもちろん焼肉だけではないですね。

 

チョッパルと呼ばれる豚足は醤油ダレで飴色に煮込み、

スライスしたものをサンチュなどの葉野菜と味わいます。

アミの塩辛にちょっとつけて食べてもいいですし、

骨まわりの肉にガブッとかぶりつくのも醍醐味です。

 

この料理はしっかりした身の部分だけでなく、

ぷるんぷるんの柔らかな皮が特に美味しいですね。

コラーゲンたっぷりなので女性人気も高いです。

 

 

最後は屋台料理としても定番のスンデ。

豚の腸にもち米や春雨、野菜などを詰めた料理で、

添えられた粗塩にちょっとつけて味わいます。

 

この料理を作るうえで重要なポイントが、

コク出しの意味で、新鮮な豚の血液を加えること。

これまた上手に作らないと嫌なくさみが出るのですが、

腕前の確かな店では奥行きのある風味を楽しめます。

 

メジャー部位だけでなく、特殊部位や、内臓、血液に至るまで。

すべて美味しく調理して味わうのが韓国の豚肉文化。

 

ほかにもまだまだあるんですよ!

 

背骨まわりの肉をジャガイモと煮込んだカムジャタン。

バックリブをバーベキュー仕立てにしたトゥンガルビ。

頭の肉を固めたモリコギに、直腸を焼いたマクチャングイ。

 

それこそ書いていけばキリがありません。

 

もし韓国に行って豚肉料理を味わうのなら、

ぜひともいろいろな部位を試してみてください。

韓国人の食にかける貪欲さがよく見えてきます。

 

 

 

<次回のテーマ>

10回:韓国人が愛する中華料理の姿

韓国に根付き、韓国式にアレンジされた中華料理は、日本の中華料理ともまた違って新鮮。

 

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